中学生のお子さんが不登校になると、親として特に不安になりやすいのが、高校受験のことではないでしょうか。

たとえば、こんな状況が続くと、胸がざわざわしてしまいますよね。

  • 2学期から欠席が増えてきた
  • 定期テストを受けられなかった
  • 学校の話をすると、子どもが黙ってしまう
  • 勉強の話をすると、不機嫌になる
  • でも、スマホやゲームは触っている

責めたいわけではない。
追い詰めたいわけでもない。

それでも、その姿を見ていると、親としてはどうしても考えてしまうことがあると思います。

「このままで高校受験は間に合うのかな」
「公立高校には行けないのでは」
「内申点はどうなるのだろう」
「出席日数が足りないと不利になるのかな」
「通信制高校しか選べないのかな」

そして、何より怖いのは、

「親である自分の判断で、この子の進路を狭めてしまうのではないか」

という不安かもしれません。

でも、まず知っておいてほしいことがあります。

不登校だからといって、高校進学の選択肢がなくなるわけではありません。

もちろん、早めに確認しておきたいことはあります。

中学生の不登校では、内申点・出席日数・調査書・学力・志望校の選び方など、高校受験に関わる現実的な不安が出てきやすいからです。

ただ、知らないまま不安を大きくしていくよりも、確認できることから一つずつ整理していくことが大切です。

この記事では、不登校の中学生を持つ保護者の方に向けて、公立高校・私立高校・内申点・出席日数・通信制高校などを整理しながら、親が今確認しておきたいことをまとめていきます。

この記事でわかること
  • 不登校でも高校進学の選択肢はあるのか
  • 内申点・出席日数・調査書で確認したいこと
  • 定期テストや自宅学習を学校にどう相談するか
  • 公立・私立・通信制を焦って決めない考え方

まず整理したいこと|今すぐ決めなくていい。でも確認した方がいいことはある

不登校の高校受験で苦しくなりやすいのは「今すぐ決めること」と「早めに確認すること」が、頭の中で一緒になってしまうからだと思います。

たとえば、こんなことを一度に考えてしまうことはありませんか。

  • 通信制高校にするのか

  • 公立高校を目指すのか

  • 全日制はあきらめたほうがいいのか

  • 塾や教材を始めたほうがいいのか

  • 学校復帰を目指すべきなのか

どれも大切なことです。でも、今すぐ全部を決める必要はありません。

一方で、何も確認しないまま時間が過ぎてしまうと、親の不安だけがどんどん大きくなってしまうことがあります。

だからこそ、まずは次のように分けて考えてみてください。

今すぐ決めなくていいこと 早めに確認したいこと
公立高校をあきらめるかどうか 公立高校の入試制度・調査書の扱い
私立高校を受けられるかどうか 欠席日数・内申点・当日試験の扱い
通信制高校に行くかどうか 通信制・定時制・全日制の違い
教材や塾を申し込むかどうか 勉強の抜けと子どもの状態
学校復帰できるかどうか 別室登校・出席扱い・相談先
志望校を一つに絞ること 複数の進路候補を知っておくこと

不登校の高校受験で大切なのは、早く結論を出すことではありません

まず大切なのは、知らないまま不安でいる状態を、少しずつ減らしていくことです。

進路を決めるのは、情報を整理してからでも遅くありません。
お子さんの状態を見ながら、学校とも相談しながら、今できる確認を一つずつ進めていきましょう。

この記事では、次の3つに分けて整理していきます。

1. 学校に確認すること

まず確認したいのは、内申点・欠席日数・調査書・定期テストの扱いです。

ここは家庭だけでは判断しにくい部分なので、担任の先生や進路担当の先生に確認しておくと安心です。

2. 家庭で確認すること

次に見ておきたいのは、勉強の抜け・お子さんの状態・今どこまで学習に向き合えるかです。

無理に勉強を進めようとすると、親子でぶつかってしまうこともあります。だからこそ、今のお子さんに合うペースを考えることが大切です。

3. 進路として知っておくこと

最後に、進路の選択肢として、公立高校・私立高校・定時制高校・通信制高校などを知っておきましょう。

まだ決めなくても大丈夫です。でも、選択肢を知っておくだけで、親の不安が少し軽くなることがあります。

中学生の不登校で高校受験が不安になるのは自然です

子どもが学校に行けない日が続くと、親はどうしても先のことを考えてしまいます。

とくに中学2年生、中学3年生になると、高校受験が急に現実味を帯びてきます。

中学1年生のころは、「少し休めば、また戻れるかもしれない」と思えていたかもしれません。

でも、中学2年生になると、内申点や勉強の遅れが気になり始めます。

中学3年生になると、志望校・出願・調査書・受験当日の試験などが、いよいよ目の前の問題になってきます。

文部科学省の令和6年度調査では、小・中学校全体の不登校児童生徒数は353,970人で、前年度より増加し、過去最多となっています。

内訳は、次のとおりです。

区分 不登校児童生徒数
小学校 137,704人
中学校 216,266人
合計 353,970人

ただ、この数字は、親や子どもを安心させるためだけのものではありません。

「不登校の子が増えているなら、うちも大丈夫」

そんなふうに、簡単に片づけられるものでもないと思います。

目の前にいるお子さんは、一人ひとり違います。

学校に行けない理由も、勉強に向き合える状態も、進路に対する気持ちも、それぞれ違います。

だからこそ、大切にしたいのは、次の2つです。

  1. 不登校だから、もう終わりだと決めつけないこと
  2. 不安だけで、進路を急いで決めないこと

高校受験のことを考えると、どうしても焦りが出てきます。でも、焦りだけで動くと、親も子どもも苦しくなってしまいます。

まずは、今のお子さんの状態を見ながら、確認できることから一つずつ整理していくこと

そこからで大丈夫です。

不登校でも高校受験・高校進学の選択肢はあります

ここでは、まず高校進学の選択肢について、全体の地図を整理していきます。

最初にお伝えしたいのは、不登校の中学生でも、高校進学の選択肢はあるということです。

不登校になると、親としてはどうしても「もう普通の高校は難しいのでは」「通信制高校しかないのでは」と考えてしまうことがあります。

でも、最初から一つに決めつける必要はありません。

高校進学には、たとえば次のような選択肢があります。

進路の種類 特徴
公立高校 地域の入試制度に沿って受験します。調査書や学力検査の扱いを確認しておきたい進路です。
私立高校 学校ごとに入試方式や、内申点・欠席日数の扱いが異なります。
定時制高校 通学する時間帯や学び方に幅があり、自分のペースで通いやすい場合があります。
通信制高校 自宅学習やスクーリングを中心に学ぶ学校が多く、不登校経験のある子にとって大切な選択肢になります。
サポート校 通信制高校と併用しながら、学習面や生活面を支える民間の教育機関です。

ここで大切なのは、最初から「通信制高校しかない」と決めなくてもいいということです。

もちろん、通信制高校は、不登校経験のあるお子さんにとって大切な選択肢の一つです。

自分のペースで学びやすかったり、登校の負担を調整しやすかったりする面もあります。

ただ、本人が全日制高校を希望している場合は、公立高校や私立高校の可能性も含めて、まず確認してみる価値があります。

実際に、不登校の保護者向け掲示板でも、次のような相談が投稿されています。

中学2年生の2学期から不登校になり、中学3年生でも登校していない。担任の先生からは通信制高校を勧められている。けれど、本人はもともと希望していた私立の全日制工業高校を受験したいと言っている。この場合、受験するのは無謀なのか。

このように、親としては現実的な不安がありながらも、本人の希望をどこまで尊重してよいのか迷う場面があります。

だからこそ、不登校=通信制高校だけと決めつける必要はありません。

ただし、どの進路を選ぶ場合でも、「受験できるか」だけでなく、「入学後に通い続けられるか」まで考えることがとても大切です。

合格することは、もちろん大きな目標です。でも、高校生活は入学してから続いていきます。

通学の負担はどのくらいか。
授業のペースについていけそうか。
学校の雰囲気は合いそうか。
困ったときに相談できる先生や仕組みはあるか。

そうしたことも含めて、お子さんに合う進路を少しずつ探していくことが大切だと思います。

中2の今は「進路を決める時期」ではなく「確認を始める時期」

中学2年生で不登校になると、親はとても迷いやすくなります。

中学3年生ほど、受験が目の前に迫っているわけではありません。でも、もう高校受験が他人事とも言えなくなってきます。

「今ならまだ間に合うのかな」
「もう遅いのかな」
「中3になってから動けばいいのかな」
「でも、今受験の話をしたら、子どもをさらに追い詰めてしまうかもしれない」

こんなふうに、頭の中でいくつもの不安がぐるぐるしてしまうこともあると思います。

この時期の親に必要なのは、子どもに「高校受験、どうするの?」と迫ることではありません。

中2の今は、進路を決めきる時期というより、少しずつ確認を始める時期だと考えてみてください。

確認したいのは、主に次の3つです。

確認したいこと 見ておきたいポイント
今の内申点や評価 成績がどのようについているか、提出物やテストの扱いはどうなっているか
欠席日数 どのくらい欠席しているか、調査書にはどのように反映されているか
勉強の遅れ どの教科で、どの単元あたりからつまづいているのか

ここを知ることは、子どもを追い詰めるためではありません。

親が必要以上に不安を大きくしないための確認です。

何も分からないままだと、親はどうしても悪いほうへ考えてしまいます。

「もう公立は無理かもしれない」
「通信制しか選べないかもしれない」
「今すぐ何か始めないと手遅れになるかもしれない」

そんなふうに、不安だけが先に大きくなってしまうことがあります。

でも、中2のうちに状況を整理しておくと、中3になったときに「何も分からないまま、急に進路を決める」という状態を避けやすくなります。

今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。

まずは、学校に確認できること、家庭で見られることから、一つずつ整理していきましょう。

まず確認したいのは調査書・内申点・欠席日数です

中学生の不登校で高校受験を考えるとき、まず整理したいのが次の3つです。

項目 親が確認したいこと
調査書 成績、出欠、学校生活などがどのように記載されるか
内申点 各教科の評価がどのようにつくか
欠席日数・出席日数 高校受験でどの程度見られるか

高校受験では、当日の試験だけでなく、中学校から高校へ提出される調査書が関係する場合があります。

調査書には、教科の成績、出欠の状況、学校生活の様子などが記載されることがあります。その中で、教科の評価に関わる部分が内申点として扱われます。

不登校の場合、授業に出ていない、提出物が出せていない、定期テストを受けていないなどの理由で、評価がつきにくくなることがあります。

ここで親が焦るのは自然です。

でも、内申点を確認することは、子どもに「学校へ行きなさい」と迫るためではありません。

今の状況を知って、必要以上に親子で不安にならないための確認です。

学校には、次のことを確認してみましょう。

  • 現時点で内申点はどのように扱われそうか

  • 定期テストを受けられない場合、別室受験や代替課題は可能か

  • 提出物を出した場合、評価材料になるか

  • 欠席日数は調査書にどのように記載されるか

  • 志望校選びで注意すべき点はあるか

ここを確認しないまま「もう高校受験は無理かもしれない」と決めつける必要はありません。

【内部リンク予定】
不登校の中学生は内申点がどうなる?高校受験への影響と確認事項


定期テストを受けられなかった場合、内申はどうなる?

不登校の高校受験で、保護者が強く不安を感じやすいのが定期テストです。

「定期テストを受けられなかった」
「これで内申点はつかないのでは」
「もう評価が終わってしまったのでは」

そう感じる方もいると思います。

ただ、定期テストを受けられなかったからといって、すぐに「評価がまったくつかない」と決まるわけではありません。

学校によっては、別室受験、後日受験、提出課題、家庭で取り組んだ学習状況などを評価材料として相談できる場合があります。

ただし、対応は学校や教科、時期によって異なります。

そのため、定期テストを受けられなかった場合は、できるだけ早めに学校へ確認しましょう。

聞いておきたいのは、次のようなことです。

  • 後日受験や別室受験は可能か

  • 受けられなかった教科の評価はどう扱われるか

  • 提出課題やレポートで補える部分はあるか

  • 家庭学習の記録は評価材料になるか

  • 今後の定期テストだけ別室で受けることはできるか

ここで大切なのは、親が一人で「もう内申は終わった」と判断しないことです。

評価の扱いは、学校に確認して初めて分かる部分があります。


不登校だと公立高校には行けない?合格の可能性と注意点

「不登校だと公立高校には行けないのでは」と不安になる保護者は少なくありません。

結論からいうと、不登校だから公立高校に絶対行けない、とは言い切れません。

ただし、公立高校の場合は、都道府県ごとの入試制度があり、学力検査、調査書、面接、作文、欠席日数の扱いなどが関係することがあります。

そのため、公立高校を希望する場合は、次の点を確認する必要があります。

  • 志望する都道府県の入試制度

  • 調査書と学力検査の扱い

  • 欠席日数が多い場合の扱い

  • 面接や自己申告書などの有無

  • 不登校経験者への配慮制度があるか

  • 志望校が欠席日数をどの程度見るか

ここで大切なのは、公立高校を最初からあきらめるのではなく、制度と志望校の条件を確認することです。

中学校の担任や進路担当に、こう聞いてみてもよいと思います。

不登校の状態でも、公立高校を受験する場合に確認すべきことはありますか?
過去に、不登校から公立高校や全日制高校へ進学した生徒はいますか?

担任に聞くことは、責められに行くことではありません。

今の状況で使える選択肢を、一緒に確認するための時間です。


私立高校は学校ごとに対応が違います

不登校で全日制高校を考える場合、公立高校だけでなく、私立高校も選択肢になります。

私立高校は、学校ごとに入試方式や欠席日数、内申点の扱いが異なります。

当日の試験を重視する学校もあれば、調査書や面接を重視する学校もあります。
不登校経験がある生徒への対応も、学校によってかなり違います。

そのため、私立高校を考える場合は、募集要項だけで判断しない方が安心です。

学校説明会や個別相談で、次のようなことを直接確認してみましょう。

  • 欠席日数が多くても受験できるか

  • 内申点が低い場合でも受験可能か

  • 当日の学力試験をどの程度重視するか

  • 不登校経験のある生徒の受け入れ実績があるか

  • 入学後に欠席が増えた場合の相談体制があるか

特に、本人が全日制高校を希望している場合は、私立高校の個別相談が判断材料になることがあります。

「不登校だから全日制は無理」と決める前に、学校ごとの対応を確認してみることが大切です。


不登校の出席日数は高校受験に影響する?

不登校の高校受験で、多くの親が気にするのが出席日数です。

「欠席が多いと不利になるのか」
「出席日数が足りないと受験できないのか」
「調査書にどう書かれるのか」

このあたりは、必ず学校に確認したいところです。

出席日数や欠席日数の扱いは、受験する高校や地域によって異なります。欠席日数が多いからといって、必ず不合格になるわけではありません。

ただし、欠席日数が調査書に記載されることはあります。

そのため、志望校によっては、欠席理由や現在の状況をどう伝えるかが大切になる場合があります。

中学校には、次のように確認してみてください。

  • 現時点の欠席日数は何日か

  • 調査書には欠席日数がどのように記載されるか

  • 欠席理由を説明する方法はあるか

  • 志望校によって欠席日数の扱いに違いがあるか

  • 別室登校や保健室登校が出席扱いになるか

  • 自宅学習を出席扱いとして相談できるか

出席日数を確認することも、子どもを責めるためではありません。

「何日休んだのか」を突きつけるためではなく、高校受験でどのように扱われる可能性があるのかを知るためです。

【内部リンク予定】
不登校の出席日数は高校受験に影響する?親が学校に聞くべき質問


自宅学習やオンライン教材は出席扱いになる?

不登校の子どもが家で学習している場合、

「自宅学習は出席扱いになるのか」
「オンライン教材を使えば出席になるのか」

と気になる方もいると思います。

ここは注意が必要です。

文部科学省は、不登校児童生徒が自宅でICT等を活用した学習活動を行った場合、一定の要件のもとで、校長が指導要録上の出席扱いとすることや、学習成果を評価に反映することができるとしています。(文部科学省)

ただし、これは教材を使えば自動的に出席扱いになるという意味ではありません。

文部科学省は、保護者と学校の十分な連携、訪問等による対面指導、本人の理解度に応じた計画的な学習プログラム、校長による学習活動の把握などを要件として示しています。(文部科学省)

そのため、オンライン教材や自宅学習を考える場合は、申し込む前に学校へ確認しましょう。

確認したいことは、次の通りです。

  • 自宅学習を出席扱いとして相談できるか

  • ICT教材を使う場合、どのような記録が必要か

  • 学習内容や学習時間をどう共有すればよいか

  • 学校との面談や対面指導は必要か

  • 評価に反映される可能性はあるか

出席扱いを目的に教材を選ぶ場合ほど、先に学校へ確認することが大切です。

【内部リンク予定】
不登校の自宅学習は出席扱いになる?学校に確認すべきこと


不登校枠がある高校はある?特別な選抜や配慮制度を確認する

欠席日数や内申点が気になると、
「不登校の子でも受けやすい高校はないのか」
と探したくなることがあります。

その中で、「不登校枠」という言葉を見かける保護者の方もいるかもしれません。

この言葉には、少し注意が必要です。

一般的に「不登校枠」と呼ばれるものは、全国共通の制度として一律に用意されているものではありません。地域や高校によって、不登校経験のある生徒に配慮した選抜方法、自己申告書、面接、特別な選抜制度などが設けられている場合があります。

ただし、それは必ずしも「不登校なら優先的に合格できる枠」という意味ではありません。

確認すべきなのは、次の点です。

  • 都道府県の高校入試制度に、不登校経験者への配慮があるか

  • 志望校に、欠席日数が多い生徒への対応があるか

  • 自己申告書や事情説明書を提出できるか

  • 面接で欠席理由を説明する機会があるか

  • 私立高校で、当日試験重視の入試があるか

「不登校枠」という言葉だけで判断せず、都道府県の入試情報、在籍校の進路担当、志望校の個別相談で確認することが大切です。


中2と中3では確認することが少し違います

不登校の高校受験では、学年によって確認したいことが変わります。

学年 親が確認したいこと
中1 生活リズム、学校とのつながり、基礎学力の抜け
中2 内申点、出席日数、勉強の遅れ、中3までの準備
中3春〜夏 志望校候補、学校説明会、学習計画、進路相談
中3秋〜冬 出願条件、調査書、面接、通信制高校や私立高校の資料

中2の場合は、まだ進路を一つに決めなくても大丈夫です。

ただし、何もしないまま中3を迎えると、親の不安が一気に大きくなります。

中3の場合は、より具体的に動く時期です。

  • 志望校候補を出す

  • 学校説明会や個別相談に行く

  • 調査書や欠席日数の扱いを確認する

  • 通信制高校や定時制高校の資料も集める

  • 受験当日の試験や面接対策を考える

ここで大事なのは、中2では選択肢を狭めすぎず、中3では確認を具体化することです。


本人が全日制を希望している場合はどう考える?

ここでは、子どもの希望と現実条件をすり合わせて考えます。

不登校になると、周囲から通信制高校を勧められることがあります。

通信制高校は大切な選択肢です。
登校日数が少ない学校、自分のペースで学べる学校、サポートが手厚い学校もあります。

ただ、本人が全日制高校を希望している場合、最初から「不登校だから通信制」と決めつける必要はありません。

担任から通信制高校を勧められたとしても、本人が全日制を希望しているなら、すぐに全日制をあきらめる必要はありません。

ただし、受験できるかだけでなく、入学後に通い続けられるかも含めて確認することが大切です。

全日制を希望する場合は、次のことを確認しましょう。

  • 欠席日数が多くても受験できるか

  • 内申点が低い、または評価がつかない場合でも受験できるか

  • 当日の試験結果をどの程度重視するか

  • 不登校経験のある生徒の受け入れ実績があるか

  • 入学後に欠席が増えた場合、どのような対応があるか

  • 保健室や別室の利用は可能か

  • 通学が難しくなった場合、転学やコース変更の相談ができるか

大切なのは、受験できるかだけでなく、入学後に通えるかです。

合格できたとしても、毎日の通学、クラスでの人間関係、提出物、定期テスト、行事などが負担になることがあります。

本人の希望を尊重しつつ、入学後の生活も含めて考えることが大切です。


勉強の遅れは「今の学年」から始めなくていい場合があります

不登校が続くと、勉強の遅れも気になります。

特に中2・中3の親は、

「今から高校受験に間に合うのか」
「中1の内容から抜けているのでは」
「勉強しなさいと言うと親子でぶつかる」

と悩みやすいです。

でも、勉強を始めさせることより先に、どこからなら少し触れられるかを見る方が大切です。

中3だからといって、いきなり中3の数学や英語に戻ろうとしても、前の学年でつまずいていれば苦しくなります。

親が焦って今の学年の内容に戻そうとすると、子どもにとっては「できないことを確認する時間」になってしまうことがあります。

まずは、どこで止まっているのかを確認します。

  • 英語は中1の文法から不安か

  • 数学は方程式や関数で止まっているか

  • 国語は読解よりも漢字や語彙が苦手か

  • 理科・社会は暗記からなら始めやすいか

子どもの状態によって、合いやすい学習方法も変わります。

子どもの状態 合いやすい学習方法
人と話すのが負担 映像教材・自学型教材
学年の抜けが大きい 無学年式教材
親が教えるとぶつかる オンライン家庭教師
外出はできるが学校は難しい 個別指導塾
受験まで時間が少ない 家庭教師・個別指導

親が直接教えようとしてぶつかる場合は、第三者に任せることも選択肢です。

それは、親がさぼるということではありません。

親子関係を守りながら、学びに戻るきっかけを作るための選択肢です。

ただし、教材や塾を選ぶ前に、子どもが今どのくらい学習に向き合える状態なのかを見ておきましょう。

【内部リンク予定】
不登校で勉強が遅れている中学生へ|学び直しはどこから始める?


通信制高校を調べることは、全日制をあきらめることではありません

ここでは、親の罪悪感を少し整理します。

通信制高校を調べることに、罪悪感を持つ保護者もいます。

「通信制高校を調べたら、全日制をあきらめることになるのでは」
「子どもの可能性を狭めてしまうのでは」
「まだ早いのでは」

そう感じるのは自然です。

でも、通信制高校を調べることは、今すぐ進路を決めることではありません。

親子が追い詰められないように、選択肢を知っておくことです。

全日制高校を目指す場合でも、通信制高校や定時制高校の情報を持っておくことで、気持ちに余裕が生まれることがあります。

逆に、全日制だけに絞ってしまうと、うまくいかなかったときに親子で追い詰められてしまうこともあります。

通信制高校を知ることは、全日制を否定することではありません。
選択肢を増やすことです。

通信制高校を調べるときは、学校名や学費だけでなく、登校日数、サポート体制、卒業までの支援、進学や就職のサポートも見ておくと安心です。

【内部リンク予定】
通信制高校とサポート校の違い|不登校の親が資料請求前に見るポイント


親が学校・高校説明会で確認したい質問リスト

ここまで見てきたように、不登校の高校受験では、家庭だけで判断しないことが大切です。

担任に聞くことは、親が責められに行くことではありません。
高校の個別相談で聞くことも、子どもを特別扱いしてほしいとお願いすることだけではありません。

今の状況で、どんな選択肢があるのかを確認するための時間です。

中学校に確認したいこと

確認したいこと 質問例
内申点 現時点で評価はどのように扱われますか?
欠席日数 調査書には欠席日数がどう記載されますか?
定期テスト 別室受験や代替課題は可能ですか?
提出物 家で取り組んだ課題は評価材料になりますか?
出席扱い 別室登校・保健室登校・自宅学習は相談できますか?
進路 不登校から全日制高校へ進学した過去の例はありますか?
志望校 欠席日数が多い場合に注意すべき高校はありますか?

高校説明会・個別相談で確認したいこと

確認したいこと 質問例
受験条件 欠席日数が多い場合でも受験できますか?
内申点 内申点が低い場合、当日の試験で判断される余地はありますか?
不登校経験 不登校経験のある生徒の入学実績はありますか?
入学後の支援 欠席が増えた場合、相談できる体制はありますか?
別室・保健室 保健室や別室の利用は可能ですか?
通学負担 通学日数や行事参加の負担はどのくらいですか?
転学・変更 通学が難しくなった場合、転学やコース変更の相談はできますか?

質問することに遠慮はいりません。

高校受験は、合格することだけが目的ではありません。
入学後にその子が続けられる環境かどうかを確認することも、大切な進路選びです。


まとめ|焦らなくていい。でも、知らないままにはしない

中学生の不登校で高校受験が不安になるのは、自然なことです。

公立高校に行けないのではないか。
内申点がつかないのではないか。
出席日数で不利になるのではないか。
通信制高校しかないのではないか。

そう考えてしまうこともあると思います。

でも、不登校だからといって、高校進学の選択肢がなくなるわけではありません。

大切なのは、次のことを一つずつ確認することです。

  • 調査書や内申点がどう扱われるか

  • 欠席日数や出席日数が高校受験にどう関係するか

  • 公立高校・私立高校・通信制高校の選択肢

  • 不登校経験者への配慮制度があるか

  • 勉強の遅れをどこから戻すか

  • 入学後に通い続けられる環境か

子どもに今すぐ答えを出させる必要はありません。
親が一人で正解を決め切る必要もありません。

ただ、学校に聞けること、家庭で見られること、進路として知っておけることを分けておくと、焦りだけで判断しにくくなります。

今すぐ進路を決めなくても大丈夫です。

ただ、知らないまま不安を抱え続けるより、学校に確認できること、家庭で整理できること、資料で比較できることから少しずつ進めていきましょう。

焦らなくていい。
でも、知らないままにはしない。

それが、不登校の中学生の高校受験を考えるときに、親が最初に持っておきたい姿勢です。


次に確認したいこと

内申点が心配な方へ
→ 不登校の中学生は内申点がどうなる?高校受験への影響と確認事項

出席日数が気になる方へ
→ 不登校の出席日数は高校受験に影響する?親が学校に聞くべき質問

勉強の遅れが不安な方へ
→ 不登校で勉強が遅れている中学生へ|学び直しはどこから始める?

自宅学習の出席扱いが気になる方へ
→ 不登校の自宅学習は出席扱いになる?学校に確認すべきこと

通信制高校も選択肢として知りたい方へ
→ 通信制高校とサポート校の違い|不登校の親が資料請求前に見るポイント